(こちらの記事は2019年8月に部数情報などが更新されました。)
看板サーチを運営する株式会社オリコミサービスが新聞折込チラシ配布の場合の金額や準備手順、注意点についてご案内。オリコミサービスは新聞折込広告を日本で初めて事業化した会社です。
「店舗の周りでチラシを配布したい。」ただ、実際にチラシを新聞に折り込みして届ける時、慣れていない方にとっては、その手続きの仕方などが分らないかもしれません。
どこで申し込めばいいのか。いつまでに配布したいチラシを準備すればいいのか・・・。どこにそれを持ち込めばいいのか。そもそもどれくらいの金額で配布をすることができるのか。
大体の金額と部数を知りたい方は各エリアの部数と単価の一覧表をご準備していますので、こちらから無料ダウンロードしてみてください。
全国の部数、新聞折込チラシ配布単価一覧表(エクセル表 2017年2月時点)
例えば東京都の世田谷区では新聞の宅配部数が朝日新聞と読売新聞で96,300部(2021年7月時点)。世田谷区ではB4サイズのチラシを新聞折込で配る場合、1枚あたり配布単価は3.4円(配布料3.3円+配送料0.1円)なので、配る料金としては327,400円掛かります。
上記の一覧表をダウンロードいただければ、大まかな配布数量計画や費用を算出していただける、全国の市区郡ごとの配布数と配布単価の目安を確認ができます。
参考:はじめての折込広告~基礎知識と実施方法(手順や予算感)~(オリコミサービス)
家で新聞をとっている家庭では、毎朝届く新聞にたくさんチラシが入っているのをご覧になっている方もいると思います。全国で新聞をとっているお宅で、1日に入ってくるチラシの平均は、1日平均13.18枚(※)と、今でも多くの企業で販促手段として活用されています。 ※J-NOA月間レポート(全国版) 2018年年間版より算出
新聞折込広告は、全国で規格化が進んでいて、チラシのサイズごとに、1枚あたりの基本配布料金が設定されています。スケジュールも、いつまでにチラシを委託先に持ち込めば任意の日付の朝刊に挟んで各家庭にチラシを届けることができるのかが決まっています。
まず、配布したいチラシを制作し準備する必要はありますが、その準備を除けば、起案から10日後くらいには、折込チラシを配布することが可能です。しかも全国どこでも!既に各地でルール化がされていますので、宅配されているほとんどの新聞にチラシを入れることが可能なのです。
チラシ自体が準備してあれば「来週チラシを配りたい」となっても対応が出来るくらい、スケジュールに融通がきくメディアです。テレビや新聞、雑誌では到底不可能ですし、WEBの広告配信でも実際は同じくらいの準備や審査の期間が必要です。配布計画から、実施までの期間の短さは新聞折込広告の仕組みが、シンプルが故の特徴であると言えます。
今回は、折り込みチラシを配布する時の手順や、必要な準備について、ご案内致します。
もくじ
2. 見ている人ってどんな人? ~ターゲットに合わせて使い分け
3. 各チラシ配布手段のメリットとデメリット ~他のチラシ配布方法との比較
4. 実施する場合に必要な準備 ~印刷はどうする?広告基準を確認しよう
5. 配布するために掛かる金額 ~一枚あたり3円くらい?地区ごとに違う配布単価
6. 実施のスケジュールについて ~申込から実施までにはどれくらい掛かる?
新聞折込は、大正時代に銀座にある百貨店の宣伝を新聞配達のネットワークを使ってできないか、というニーズから事業化された媒体です。広告主が「新聞と一緒にこのチラシを折り込んで下さい」と新聞屋さんにお願いをしたことが起こりで、その物流の流れが事業として整備され、全国に普及し今日に至っているわけです。
新聞は月々の購読料を払ってとっているものですので、各ご家庭のポストに入った新聞はもちろん、チラシ自体も基本的にはお宅のなかまで届くので、「テーブルメディア」と呼ばれることもあります。たしかに、チラシが一番よく見られている場所はリビングのテーブルの上かもしれませんね。
情報伝達のためのチラシが、各ご家庭のなかの「リビングのテーブルまで届く物流サービス」と考えることもできます。業種として、一番活用されているのは食品スーパー。週に2回、3回と配布する企業も多いですし、購買頻度が高い商材を扱っているスーパーは、顧客へのはたらきかけの機会も多くとる必要があり、高い頻度で配っているところが多いのが実情です。他にも、ホームセンターや、しまむらやABCマート、ヤマダ電機といった、お店を持つ業種から、不動産や通販など、店舗を持たない企業でも「認知」や「申込」を獲得することを目的に活用されています。
反響を計る場合は「クーポン」を付けて回収された枚数を集計することが多く、外食のお店ではクーポン付きのチラシがよく配布されています。また、チラシに書いてある電話番号への問い合わせや申し込みのコール数や、ハガキをチラシに刷り込んで、それが送付されてきた数などで効果を測る場合もあります。
新聞折込チラシを配布している業種の割合は下記のグラフの通り、全体ではスーパーが多く、他にも幅広い業種で活用されていることが分かります。
※J-NOA月間レポート(全国版) 2018年業種別折込枚数
実際に配布をする場合は、本当に近所だけに届けたいという場合は、新聞屋さんに申し込みをすれば可能です。ただ、まとまった数を配ったりするとなると、各新聞屋さんに申し込んでいくのは非効率的です。また各地で購読されている新聞も様々ですので、それらを各新聞屋さんに申し込むのは現実的ではありません。ですので、私たちのような、折込チラシ配布を専門に手掛けている会社にオーダーするのが一番手間も少なく、コストを掛けずに実施する手段となります。
チラシを見ている人は、当然ですがまず新聞をとっている人になります。近年は新聞購読者のシニア化が進んでいます。総務省が調査している、行為者率のデータによると「新聞を読んでいる人」「SNS利用の人」とすると、下記グラフのような構成になっています。40歳以下では、スマホで情報に接している人が多く、40歳以上であれば、まだ新聞を読む人が多いということがよく見えます。新聞同様、近年はシニアメディア化が進んでいる、ということが言えそうです。
また、新聞をとっている人は所得が高い層であるというデータもあります。日本の人口の年齢構成を考えると、シニアの比率は高まっていますから、まだまだ「認知」や「反響」を考えると販促効率の高いメディアといえるかも知れません。※総務省 平成28年 情報通信白書 主なメディアの利用時間と行為者率より
折込の枚数は、曜日によって枚数の傾向があります。ここ数年は土曜日、金曜日の順で多くなっています。
見る側の習慣性に関わってくることなのですが、業界によって、配布する曜日の傾向があります。週末の購買を促進するためのチラシであれば金曜日、土曜日に。通販のチラシであれば枚数が少なく注目率が上がる月曜日や火曜日に。求人に関するチラシであれば翌週の行動を考え始める日曜日に。など業界によって理由ありきで配布が集中する曜日があります。
全国の曜日別構成比上半期(1世帯平均)
また「新聞折込に接している時間帯」の調査によると、午前中にチラシを見ている人が多いというデータもあります。<週末お休みの土曜日、新聞を読みながらそこに入っているチラシにも目を通して、今週末はユニクロでヒートテックが安いからちょっと買い物に出ようかな・・・。>こんな行動パターンは多いのかもしれません。
新聞折込への接触と買い物をする時間帯(平日/休日)
お客様にお店に来てもらうために、O to O(WEB、オンライン上でコミュニケーションをとって、実際にオフラインでお店にも出向いてもらう)の取り組みも各社で行われているものの、特に実店舗をもって営業しているような業種においては、投資対効果でいくと「チラシを配る」という手段に勝る方法はあまりないかもしれません。
WEB上で広告を配信したり、商品やサービスの品質を上げてそれをSNSで情報を広めるのももちろん、集客に直結しますが、「お店がオープンするよ!」とか、「こんな新しいサービスを始めるよ!」とか、「クーポンで値引きします!」という告知をお客様にプッシュしていくときには、エリアを絞って、チラシを消費者の方にチラシを“渡す”方が効率は良いのです。
ただ、そのチラシの届け方については手段がいくつかあり、それぞれにメリットとデメリットがありますので、それについてもご説明したいと思います。
- 新聞折込によるチラシ配布
見ている側に習慣性がある。(毎週金曜日に同じお店のチラシが入ってくるなど。)
デメリット⇒新聞をとっていない人には届かない。町丁ごとの厳密な配布分けはできない。
金額:B4サイズで1枚あたり3~5円くらい (配布する地区や数量によって変わってくる。)
- ポスティングによるチラシ配布
メリット⇒細かくエリアを区切ることができる。冊子やマグネットやステッカーなども配れる。できるだけ多くの世帯にとにかく配りたいという場合にも適している。
デメリット⇒1枚当たりの単価は少し高い。配布に時間が掛かる。配布を求められていないのでクレーム発生の可能性がある。天候により配布枚数に限りが出てくることがある。
金額:A4サイズで1枚あたり4~8円くらい (配布する場所の人口密度、期間や全体配布量によって変わってくる。)
折込チラシが新聞をとっている人に届く、ということで、新聞をとっていない人に届ける手段として近年活用が増えている手段です。駅周辺のマンションに住んでいる若い世代に届けたい、というような案件の場合にも活用されます。エリアも細かく分けて配布ができますし、集合住宅だけ。戸建てだけというような配布の仕方も可能です。実際には人の手で1件1件、ポストにチラシを入れていくことになりますので、コストは新聞折込に比べると割高な場合が多く、配る対象を細かく分けるほどコストも高くなります。
ポスティングといえば、すべてのご家庭のポストにチラシを投げ込んでいく、とイメージしている人も多いのですが、配るために入れないマンションがあったり、ポスティングをお断りとしている建て物も多いので、到達率は60~80%というところが実情です。東京都の“豊洲”や、横浜の“みなとみらい”のようなタワーマンションが立ち並ぶ都心では、セキュリティー上配る人が入ることもできないため、配布ができないエリアもあります。
ただ都市部などで“とにかく、できるだけ多くチラシ配りたい”というようなケースの場合にはポスティングが利用されることが多く、メーカーの商品リコールの告知や、銀行サービスの変更のときの告知などにもポスティングはよく活用されています。
配布の期間を長く設定したり、配るものの重さや、配りやすさに配慮することで、コストの圧縮も可能な場合があります。サイズはご家庭のポストに入りやすいA4以下に仕上げるとコストが抑えられます。
配布の枚数が多くなると、その分配布に時間が掛かかるので、告知する内容について時間的制限があるケース、例えば「1日限定のセールです」というような内容の場合には、ポスティングで配布に時間が掛かってしまうと、機会損失が起こる可能性が高く、タイミングについても細かな配慮が必要になります。
新聞折込チラシとポスティングの特徴
- 手配りチラシ
街中で、ティッシュなどを配っているのを目にすることがあると思います。人が手渡しで、チラシを配る方法です。外注する場合は半日で一人2~4万円くらいのコストで配布ができます。
メリット⇒街中で消費者の方に直接手渡しできる。配りながら他の情報も伝えることができる。
デメリット⇒配れる数は人数を掛けた分だけ、コストが掛かる。チラシだけでは受け取ってもらえないので、ティッシュなどと一緒に配らなければ数を届けられない(その分コストが掛かる)。路上で配布する場合は警察への申請が必要。
金額:配る人の人件費が主なコスト。(半日の配布で2万円くらい。配れる数は配るものの形状によっても大きく変わってくる。)
駅の前や、人通りが多いところでチラシを配る手法です。オフィス街ではポスティングや、新聞折込では情報が届けられないことが多いので、手配りが効率的な場合があります。(飲食店がビル街での新たなランチサービスの告知をクーポン付きで配るなど)。効果が一時的ではあるものの、先ず情報を知らせる。知ってもらえれば必ず効果が上がることが見込める告知内容の場合に活用をオススメします。
また、なかなかコンタクトがとりにくい若年層に街中で接点を持つためにも、よく活用されています。受け取る側の気持ちまで考えると想像がつくことですが、チラシだけ配ると受け取る人はかなり少なくなるので、「ティッシュなら受け取る→そこにチラシが入っていて、それを見てもらう」というような考え方でチラシ以外の配布物についても合わせて考える必要があります。
- 店頭レジ袋同梱チラシ
配布の規模が必要ですが、最近活用が進んでいるチェーン店で買い物をした時に、その買い物したレジ袋のなかにチラシを同梱する手法の活用が進んでいるのでご紹介します。100円ショップやコンビニ、本屋さんで買い物したそのレジ袋にチラシを入れて配る方法です。
メリット⇒買い物したものと一緒に袋の中にチラシが入るので、目にする確率が高い。配るチェーン店で買い物する人の属性に合わせて告知物の配布ができれば高い効果が望める。
デメリット⇒配布の期間についてはコントロールがしにくい。単価はポスティングや折込に比べると高くなる。申込には、ある程度の規模(数万枚)が必要で、配れる枚数に限りがあり、先約があると配れないこがある。
金額:A4サイズ1枚あたり6~10円くらい(B5サイズ以下に折るなどの加工が必要)
最近、活用する企業が増えてきています。お家にチラシを届けるという発想ではなく、街中でチラシを受け取ってもらう、という考え方です。100円ショップに行ったついでに、他のお店にも行く、というような行動を想定してチラシを配る。買い物に外出したら、外で食事もする、という考え方でファストフードのクーポンを配る、というようなことも可能です。
単価が高いので、告知する商材と配られる場所の相性をよく考える必要がありますが、書店で買い物した人に、映画の告知をするといった、見ている人の属性に合わせて効果を上げている例もあります。ぜひ活用を検討してみてください。
他にもダイレクトメールでチラシを届けたり(1枚当たり30~60円くらい)、各地域で発行されているフリーぺーパーにチラシを挟んで配ったりするケース(1枚当たり3~5円くらい)もあります。目的に合わせて適正な手段を選択する必要があります。
折込チラシを配布する場合にはまず、目的を整理する必要があります。
届ける先も、レスポンスも見えやすいので、目的を忘れてチラシをつくって配布して、効果検証をすることなく、配布を繰り返していく事業主の方もいますが、「目的」を忘れずに、検証の仕方までを計画して実行していくことが重要です。ここでは配布のプランニングについては一旦置いておいて、配布をするために必要最低限の準備についてご紹介します。
- チラシの原稿を準備する
チラシの原稿の中身は効果を上げるためにとても重要な要素です。伝えたい内容と、そのあと見た人に起こして欲しいアクションを考慮してデザインを考えましょう。新聞折込チラシの場合は大きなサイズでも仕上がりをB4サイズ以下にする必要があります。新聞本紙の1ページがB3サイズで、それを半分に折ったところにチラシを入れますので、チラシはB4サイズ以下に仕上げなければ挟みこむことができません。B2サイズであれば2回折って、B3サイズであれば1回折ってB4の状態にすることを考え、折られた状態でどのように見えるかも意識をしてデザインします。サイズに関してはこちらの記事も参考にしてみて下さい。
参考:折込チラシはどのサイズがいいのか~業種別のサイズ傾向と注目率の違い~
折り込みチラシを製作する際のサイズについて
※注意
どんな広告物でも、表現に既定があります。広告主が誰なのか分かりにくかったり、住所の表記がなかったり、見た人が、もし詳しいことを知りたい場合の連絡先(電話番号)を表記していないと配布をすることができません。また景表法や、薬事法、公序良俗に反した広告も、もちろん配布はできません。チラシの原稿を完成させる前に、その原稿の内容に問題がないか、確認をしながら進めるようにしましょう。
もし原稿を完成させたあと、「配布ができない」となってしまうと取り返しがつきません。印刷をしてしまったあとではなおさら。原稿については、配布を手配する会社に、内容に問題がないか、必要な記述は抜けていないか、あらかじめ確認を取るようにしましょう。
参考リンク:新聞折込広告の広告基準が掲載されています
新聞折込広告基準 折込広告・折込チラシならオリコミサービス
今回は割愛しますが、デザインについても効果を上げるノウハウがあります。多くの企業が実施しているチラシを参考にして、自社の届けたい情報、サービスがどのように表現すれば効果を上げることができるかを考えて紙面の構成などを考えてみてください。またその場合には、他社のチラシがどのように作っているかを参考にする事が効果を上げるチラシを作るための近道です。オンライン上でチラシを見られるサイトもありますので、ぜひ、他社のチラシ紙面を参考のうえ、デザインを進めてみてください。
また、1日でチラシを大量にチラシを届けられるのが折込チラシのメリットであるということもご説明しました。それだけに、季節のイベントや受け取る曜日なども予測することができます。
チラシを届けるその日付(の主に午前中)に、それを受け取った人がどのように思うか、どのような心理でいるのかは考慮して内容を考えることでまた効果を高めることができます。紙面内容を考えるときには下記、「販促カレンダー」が役に立ちます。各時期における、業種別に販促企画案や、テーマ案が整理してあります。無料で配布していますので、ダウンロードして活用してみて下さい。
- チラシを印刷する
印刷については3万部くらいまでの部数の印刷であれば、ラクスルのような印刷通販に頼む方法があります。オンラインの発注でほとんどが完了します。
配布部数が多い場合、また、チラシ自体を多くの送り先に仕分けをしなければいけない場合は、印刷会社さんに頼むのが適しています。紙の質(斤量・紙の種類)や、刷る枚数にもよりますが、1部当たり30,000部B4サイズで両面カラー印刷したら一枚あたり2~3円くらいで印刷はできると考えて問題ありません。
ただし、新聞を折り込むには発注先にチラシを発送する料金も別途必要となります。印刷単価も発送料も、印刷数量や、送付先の数によって変わるので、配布したい数ありきで、まずはコストを把握して調整をしたうえで印刷するようにしましょう。(紙質について、初めは70kgくらいの厚さを推奨しています。)
- チラシを納品する
実際にチラシが出来上がったら、配布をする業者にチラシを納品します。折込を配布したい日を起点に、各メディアによって納品期限が変わってきますので、原稿作成~チラシ印刷~納品~<配布>の配布日の意向から逆算して余裕を持った進行をしましょう。新聞折込については県ごとに納品先が違います。また、配布する新聞によって納品先が分かれていたりすることもあります。発送はコストが掛かることなので、あらかじめ発送量をとりまとめて、効率的な納品手続きができるように段取りを進めましょう。
折込チラシについては各地で金額が変わってきます。東京都23区内であれば、B4サイズで1枚当たり3.3円。都市部の方が安く、郊外にいくほど高い傾向があります。計画の段階ではB4サイズで1枚3.5円くらいと考えればそれほどのズレは生まれません。地域や新聞、また配るチラシの紙質に厚みがあると、単価が上がるようなこともあります。全国の料金についてはこちらに目安がありますので、参考にしてみてください。
こちらも印刷と同様、部数が多くなれば、単価を圧縮できることもあります。また頻度が多ければそれも考慮したコスト算出が可能な場合があります。全体の物量を踏まえて、配布の計画を立てるようにしましょう。
※適正な部数をどう考えるか
チラシ配布プランニングをしていると、「どれくらいの配布をするのが適正なのか」をよく尋ねられることがあります。既存の来店客の方の住所情報や、カード会員の情報があれば、分析のうえ適正な部数を算出します。ただ、そういった情報がない場合は、まず予算をもとに、また周辺に配られている新聞の数をもとにどの地域に配りたいかを考えて、部数を決定しましょう。
チラシ配布は先に挙げました、ラクスルのような印刷通販でまとめて実施することも可能ですが、全体の設計をサポートできる折込会社に頼むことをオススメします。基本的にこちらの記事でご案内しているような内容は折込会社でサポートが可能なのと、データが豊富に揃っています。こちらの記事では割愛していますが、効果を上げるために、折込チラシに関する不明な点は折込会社のサポートを受けた方が手間も減らして最終的な効果も得られるでしょう。
7日前までには正式申込。折込をする3-4日前にはチラシを配送先に納品します。日曜日祝日は配送が動いていないケースがほとんどですので、それを除いた日付の換算で計画をして下さい。
実施までのスケジュール
実施のスケジュールは、チラシの準備ができていたとして、配布までは10日ほど見ておいた方がいいでしょう。配布までに決め必要があるのは「折込日」「サイズ」「エリア」「部数」「新聞」の5つの要素です。「折込日」については新聞が休刊でない限りは任意の日付で決めることができます。
サイズは基本的にBサイズで換算されます。A4サイズ→B4サイズの料金が適用される。A3サイズ→B3サイズが適用されると考えてください。まず初めて折込をするときにはB4サイズで始められることをおススメします。「エリア」「部数」については先にご案内した通り、身近な地区でどれくらいの部数が配れるのかを把握して、調整をしましょう。
新聞についてもエリアごとによく読まれている新聞が違います。東京で考えると読まれているのは読売新聞、朝日新聞という順になりますが、北海道であれば、北海道新聞を読んでいる人がほとんど。そちらの数字についても参考の一覧表をご準備しているので参考にしてください。(無料ダウンロードできます。)
折込チラシはエリア性が高く、予算に合わせて配布することができるメディアです。もし、自分のお店の周りに告知をしたい情報がある場合、実施候補として考えてみて良いでしょう。
どのような業種で活用が進んでいるのかは先のグラフでもご案内しました。近年ではさらに、折込チラシで狙うべき効果・役割をはっきり割り切って利用するケースが増えてきました。その効果は新規のお客さんが来る(サービスを利用する)キッカケをつくること。役割としては「認知」を得ることです。
例えば、レストランが折込チラシをやって、お店の存在を知ってもらうその「認知」も効果ですし、それをキッカケに以後、何回も来店してもらえるようになったら、そこでまた広告投資の回収ができます。まず、知ってもらうためのメディアとしての活用が可能です。
ここで重要なのは、折込チラシを配布して来てもらった人に、どうしたらまた来てもらえるのか。継続的に商品やサービスを体験してもらえるのか。配布したら、そこである程度の効果を生むことができますが、その効果をどのように継続するのか、増幅させていくのかも配布する準備段階で考えておく必要があります。
実際の効果ですが、ある広告主を私たちで手伝った際の数値をお知らせします。(実際の数値は開示できませんので、数値を少しだけ簡略化しています。)クーポン付のチラシを配布したときの反響の実例です。
外食店舗Aのチラシ配布実績
折込チラシ 10,000枚配布 サイズ:B4 オファー:5%OFFクーポン付 で配布
→ 回収枚数 49枚 クーポン回収率 0.49%
ポスティング 10,000枚配布 サイズ:A4 オファー:10%OFFクーポン付 で配布
→ 回収枚数 33枚 クーポン回収率 0.33%
上記、実施しているお店は2つとも同じです。ここでは、折込チラシの方が効果が高いということを言いたいわけではありません。配布の時期は違いますし、紙面で訴求している商品も違います。またポスティングと新聞折込では受け取っている層が違うわけで、来店している客層も折込チラシとポスティングでは違うはずです。
私たちは、折込チラシを配る際には、そこに付いているクーポン利用をしたお客様に対してのケアをするように広告主の方にアドバイスします。せっかくチラシをきっかけに来店してもらっても、その場限りになってしまっては広告投資が生きてきません。お店のサービスを気に入ってもらって継続的な来店が得られればそれが一番いいのですが、それをあと押しするようなケアも必ずセットで準備しておくようにしましょう。
実際にこの外食店舗Aでは、折込チラシを持ってきた人に対して「3回来れば、さらにお得が受けられるスタンプカード」を配り、継続的な来店をしてもらうように準備をして対応し、リピート客増に繋げることができました。
一般的に新聞折込のレスポンスの参考値として、「0.3%」というようなことが言われています。1,000枚配れば3人が反応する計算です。もちろん商材やオファーの見せ方でこの数値は大きく変わって来ます。目的達成のための手段に、こだわる必要はありません。適宜目的に沿ったメディアの選択をするようにしましょう。
私たちがオススメするのは、効果を検証することを怠らず、数値が下がってきたら手法を変えて、それをまた検証すること。折込チラシをずって配布していて、反響が下がってきたら、別の手段でチラシを届けるのも手ですし、紙面を変更してレスポンスを高める改善をしなければなりません。一度実施してダメだった(と感じた)販促手法についても、何が良くなかったのかを数値的に検証して、効果を高めるための継続的な見直しをしていくようにしましょう。
以上が新聞折込チラシを配布する手順、金額とその効果についてのご案内でした。他にも新聞折込に関するデータを豊富に揃えています。折込チラシについてお困りの方は、ぜひ私たちにご相談いただけたらと思います。
新聞折込チラシを実施する際には、まず、各市区郡の部数と、配布の単価が必要になります。
部数は2017年2月時点の部数。配布単価はあくまで目安の単価になりますが、全国の一覧表を下記からダウンロードいただけます。ぜひプランニング時に活用してみてください。
また、企業が消費者に向けて新商品をリリースしたり、お店でセールを行ったり、広告戦略を行ったりなど、販促活動を行う際に、季節の行事や、その時期のデータなど、様々なタイミングごとの参考情報が記されたカレンダーも無料でダウンロードいただけます。折込チラシの計画時にはお役立ていただけるツールです。ぜひ、合わせて活用していただけたらと思います。