(こちらの記事は2017年2月に執筆されました。)看板サーチを運営する株式会社オリコミサービスが新聞折込チラシ配布の場合の金額や準備手順、注意点についてご案内。オリコミサービスは新聞折込広告を日本で初めて事業化した会社です。
こちらの記事では、折込チラシの曜日についてのデータと、業種によってどのような曜日で折込を配布するのがいいのかについてご説明します。配布のタイミングは折込チラシの反響率とも大きく関係してくる要素です。2016年年間の折込枚数を基にした集計したデータについて下記にてご説明いたします。配布を計画される方のお役に立てば幸いです。
また2016年の日別折込量のデータダウンロードもご準備しました。あわせてご参考にしていただけたらと思います。
折込チラシが配布される曜日の全体傾向
J-NOAが発行している、2016年の全国新聞折込出稿統計によると、折込チラシが配布された曜日は、土曜日がもっとも多く、金曜日、水曜日と続いています。次いで、火・日・木。月曜日が一番少なくなっています。実は、この比率はここ数年変わらない傾向です。理由は、週末の購買に向けて広告を出す企業が多く、金曜日、土曜日に配布が集中していることが理由として挙げられます。
下記のグラフは東京・千葉・埼玉・神奈川の48ヶ所のサンプリングポイントで2016年1月1日から12月31日までに入ったチラシを全てカウントして、曜日別に集計したグラフです。
コチラの記事でもご案内しているように、全国で新聞を購読しているお宅に入るチラシの平均は1日あたり約15枚。1週間に入るチラシの枚数が7日間×15枚で105枚として、グラフにある曜日別の比率で計算すれば金曜日には15枚。土曜日には25枚チラシが入ってくる計算になります。時期や季節によって、また近所にあるお店の種類によっても、もちろん1世帯に入ってくるチラシの枚数にはバラつきがあります。
広告を出稿する側からすると枚数が多く入っている時には、チラシが注視されるかもしれませんし、逆に情報が埋もれてしまうかもしれません。それを考慮して、情報が埋もれてまわないように、あえて金曜日、土曜日には配布をしないように計画する場合もあります。では、自分の業種だったらどの曜日にチラシを配布したらいいのか。業種別に配布の枚数実績データを見ていきましょう。
下記はスーパーの曜日別折込比率です。スーパーマーケットのなかでもライフや、マルエツ、三和やオオゼキなど小型スーパーのチラシの出稿傾向です。食品を中心に扱う比較的小商圏型のスーパーマーケットの数値です。一都三県でサンプリングしている48ヶ所に入った、全ての小型スーパーのチラシを曜日別の比率にまとめてみました。
グラフ上、グレーの折れ線が全体の曜日別比率。オレンジの棒が小型スーパーの曜日別比率です。比べてみるとスーパーでは火曜日と水曜日が多くなっていることが分かります。食品スーパーですと、週に2回、3回とチラシを配布するところも多いので週の前半に1回、週末に金土で1回というように配布している傾向がこのグラフに現れています。スーパーの表現として定着している「月曜の市」「木曜ポイント3倍!」など、各社で消費者への意識の刷り込みや、他社とは違う特色を出そうという試みもありますが、全体の傾向としては上記のグラフのようになっているようです。
ドラッグストアでは、火曜日、水曜日折込が多くなっています。スーパーもそうですが、火曜日には平日ご自宅にいる方のチラシに対する注目が高い曜日になっているということが言われています。週末緩んだサイフの紐が一旦締まる月曜日、それがまた緩む火曜日、という考え方があるとか。。(どちらもデータに基いたものではありません。)
また、店舗側の事情として流通の買回り品を扱う店舗は、土曜日、日曜日で一番来店客が多くなり、日曜が終わると品切れ等で売り場に欠品が生じます。月曜に品切れ品等を追加注文すると、店に商品が届くのは翌日火曜日、翌々日水曜日の場合が多いとか。品薄のときに広告を入れても売上に結びつきにくく、品揃えが回復する水曜にチラシを入れている、という事情も流通店舗の場合あるようです。
ホームセンターは水曜日に集中しています。これはドラッグストアとも事情が重なるとこはあるかもしれません。
土曜日も多くなっています。ホームセンターのチラシで、リフォームやエクステリアを特集したチラシは土曜日に入ることが多いようです。チラシのサイズも水曜日はB2サイズが6割で、B3が3割といった割合。土曜日はB3が4割、B4が4割とサイズの傾向から見ても、入るチラシの中身にも違いがありそうです。
家電は、ヤマダ電機、ビックカメラ、ノジマ、ケーズデンキなどの家電量販店のチラシです。こちらのチラシは全体の傾向より、より金土に集中、土曜日がもっとも多く配布されている曜日です。
店舗の売上げも郊外は特に週末に集中しているでしょうから、そこが多いのも納得です。店舗の立地や店舗数も関わってくるところではありますが、今回集計している関東の48ヶ所サンプリングポイントの枚数では1位ヤマダ電機、2位ケーズデンキとノジマ、4位コジマでした。ヨドバシカメラは折込チラシの頻度は実施はしているものの少ないようです。各社立地に合わせた販促の特色がありますね。
通販の化粧品と健康食品のチラシの量を集計してみました。こちらの種類については、全体の傾向とは逆で週末ではなく、月火、次いで水曜日と週の前半に配布が偏っています。
通販のチラシの場合、認知だけではなくよりレスポンス(ハガキの送付、申込の電話など)の数が求められます。近年、情報が埋もれないことを重視する傾向が強いようで全体の枚数が少ない月曜日にチラシが配る企業が多い傾向があります。
通販の申込であれば、個人のその場の行動がゴールですから、もっともな傾向かもしれません。(週末に家族そろって通販を申込、ということではありませんから。)月曜日が多く、月曜日が祝日の場合は、火曜日というのが基本で、近年は競合の動きを見ながら水曜日、木曜、日曜日というところでトライしている企業もあるようです。
チラシをここ数年大量に配布しているユニクロの曜日別傾向を見てみました。金曜日がほとんど。年末年始や、お盆の時期であったり、祝日には曜日が変則になるようですが基本的には金曜日の折込でした。48ヶ所のサンプリング地点での集計ではあるものの月曜日はゼロでした。配布の頻度の割にブレがなく、これくらいはっきりと基本金曜日、祝日や連休があればその初日に折込配布としているのは、かなり割り切って計画している印象です。
これくらい同じ曜日の配布に徹していれば、チラシを受け取る側も「金曜日はユニクロのチラシが新聞に入る」という心理が定着しているのではないでしょうか。
チラシの効果は2-3日ということを考えれば、金曜日に配布されたユニクロのチラシを、土曜日に見ているご家庭もあるかもしれませんね。
折込チラシの曜日傾向と、配布日の計画について
このように新聞折込の曜日別チラシ配布傾向は業界別に見ていくとここまで変わってくるものなのです。定期的に折込チラシを配布する場合は、受け取る側にも、習慣的に見てもらえるように曜日を決めて定期的に配布する方法も、チラシ自体の注目率を上げる手段としては有効です。逆に、あまり頻繁にチラシを配布をしない場合は曜日の考慮はもちろんですが、配布するタイミングでどれくらい他のチラシが入るか予測しながら、配った物に気付いてもらえるように、計画を立てて配布するようにしましょう。
こちらでご説明したデータについては、集計元の細かい数値がありますので、必要な方は、お問い合わせいただけたらと思います。
配布のタイミングを考えると曜日以外に、配布するタイミングでは、どのような行事が世の中で行われていて、消費者の心理はどのような状態なのかも考慮する必要があります。販促カレンダーという、カレンダー形式で販促のタイミングを計画する際にお役立ていただけるツールが無料ダウンロードできます。GMS、スーパー、ホームセンター、ドラッグストアと業種を分けてカレンダーをご準備しています。
最後に、2016年の日ごとの折込チラシの日別出稿量データのダウンロードについてもご案内致します。これから折込チラシを配布するにあたって、いつ配布をするかを考えるときに、正確な出稿量は事前に把握する術はありません。ただ、昨年の同時期はどれくらいチラシが配られていたのか、今年のカレンダーと照合すればある程度の数値を予測する事ができます。
「できるだけ枚数が集中するところに入れるようにしよう」なのか、「出来る限り枚数が少ない日に配布をしたい」のか、商材やサービスによって狙うタイミングは変わってくるかと思いますが、ぜひこちらのデータも参考にしていただけたらと思います。